自宅でヒラタケを育てるのは神話ではなく、現実そのものです。もしもあなたが湿気の多い日陰のバルコニーの「幸運な」所有者で、そこでは草一本も花一輪も生えないという悩みの種だけの場所であれば、それはキノコにとってほぼ完璧な環境です。21世紀では、バルコニーでヒヨコを飼う人もいるのですから、キノコを育てるなんて無害な趣味に過ぎません（笑）。
特にヒラタケが自宅での栽培に適しています。温度変化に強く、不安定な湿度や夏の光にも（適度ならば）耐えることができます。もちろん、ヒラタケの成長にとって「理想的」な条件は以下の通りです：
- 菌糸体の成長: 23℃、湿度85-95%、光なしで2-3週間。
- 発芽: 10-15℃、湿度95-100%で3-5日間、新鮮な空気と半日陰。
- 実をつける: 15-20℃、湿度85-95%、1週で1回の収穫、新鮮な空気と半日陰。
自宅でヒラタケを育てる方法
まず最初に、バルコニーでのキノコ栽培の場所を準備します。それには、細い棒、吊り下げられる干しロープ、金属製の組み立て式棚などが適しています。自作することも可能ですし、市販のバルコニーハウスを購入することもできます。
必要な材料:
- 準備済みの細かく刻んだ藁（キノコ栽培用に殺菌処理済みの基質）。参考： 藁の準備方法 。
- プラスチック製の袋またはパック
- 袋を結ぶためのゴム（袋またはパックを使用する場合）
- ポリエチレンロール（湿度の管理やカビ胞子の予防に必要な場合）
- 防水布（袋を直射日光から守るために使用）
- 種菌（藁または穀物用推奨。参考： 段ボールでの家庭用種菌作り ）
- 噴霧器（普通の霧吹きでOK）
- 温度計と湿度計（推奨。湿度を目で判定するのは非常に難しい）
- 消毒液（酢、過酸化水素、アルコール、漂白剤）
キノコを育てる場所を消毒液で処理してください。例として、霧吹きで過酸化水素、アルコール、酢、または1:20（5%）の次亜塩素酸カルシウム溶液を使用します。この処理は角にカビが発生しないようにするためです。
準備した藁を種菌と均等に混ぜます。1kgの種菌で10kg以上の藁を接種することが可能です。作業を始める前に、使用する道具を消毒してください。袋ではなく容器の中で混ぜる場合、容器をアルコールや過酸化水素で拭いてください。
藁を混ぜた袋は次のように結ぶことができます。写真のように綿を使用して虫やカビ胞子から保護します。袋は通常、光のない状態で1週間程度インキュベーションします。
棚に置く場合の藁袋の配置方法の例
光を遮るために、棚に通気性のある防水布を取り付けることができます。この布は煮沸消毒してください。袋が大きければその分コロニー形成に時間がかかります。菌糸体はまずアクセス可能な栄養基質を全て覆おうとし、その後に結実します。また、新鮮な空気は必須です。
毎日袋をチェックして、カビや虫が発生していないか確認してください。袋が白くなったら、キノコが出てくるための穴をいくつか開ける必要があります。一部のキノコ栽培者は、袋に上部の穴を開けず、最初から袋に直接穴を開ける方法を取ります。
菌糸体で白くなった袋とキノコの芽
最初の結実の兆候が見え始めたら、湿度と照明を増やします（光は引き続き拡散光である必要があります）。袋に水をスプレーでかけることを定期的に行いましょう。また、湿らせたガーゼで袋を覆うこともおすすめです（バルコニー栽培者のアドバイスです）。バルコニーに水を入れた容器を置いて蒸発させる方法も有効です。結実期間中、高湿度と新鮮な空気を維持してください。
棒に吊り下げられたキノコ袋
1つの袋から3回以上の収穫が期待でき、1サイクルは平均1週間程度です。ヒラタケが黄色くなる前に収穫してください。
使用済みの藁は家畜の飼料や堆肥として利用できます。ヒラタケは ランドリーバスケットで育てることができます 。また、トイレットペーパーのロール、コーヒーかす、ジーンズの足部分でも育てることができます。これらのキノコ栽培の実験については、別途記事で詳しく書く予定です。もしかしたら、これらのユニークな方法の1つから、あなたのキノコ冒険が始まるかもしれません。
